スマートフォンを含む無線設備の使用には、電波法に定める技術基準への適合(技適)が必要となります。この条件に違反して無線設備を使用することは、法に定める罰則その他の措置の対象となります。今回は法に定める特別な条件『技適未取得機器を用いた実験等の特例制度』により、実験を目的として使用が認められています。なお、Wi-FiやBluetoothは許可されていますが、4G/5G通信は許可されておりませんので、SIMは挿していません。

【付記】
 本記事にて取り上げますスマートフォン「Redmi Note 10 Pro」は、電波法に定める技術基準への適合認証(技適)を取得しています。しかしながらカスタムROMを導入した場合、技適の扱いがどうなるのか不明であるため、『技適未取得機器を用いた実験等の特例制度』への申請を行なったうえで本記事をお送りしています。


 久しぶりにRedmi Note 10 Proのネタであります。
 いや、これからはRedmi Note 10 ProではなくSweetと呼ぶことにしましょうかね。
 そのほうが何となく「分かってる風」でカッコイイ感じがするしね。
 さて。
 「Sweetに何かROMを焼くとしたら?」
 もし、そう問われれば。
 「euROMがベストでは?」
 と応えるワタクシです。
 個人的にはそういう結論に達しているのです。
 が。
 「他のカスタムROMにまったく興味がないのか?」
 と問われれば

 もちろんそういうわけではございません。
 ということで。
 今回はRedmi Note 10 Pro…いやSweetにPixel Experienceを焼いてみたいと思います。
 
 Pixel Experience本家のサイトは↓コチラ。
https://download.pixelexperience.org/sweet

 xdaは↓コチラ。
https://forum.xda-developers.com/t/rom-11-sweet-sweetin-pixel-experience-official-aosp.4267135/

 それでは具体的な作業に入りますが、詳しい手順は本家サイトのInstall guidをお読みいただければよろしいかと思いますので、ここでの説明はごく補足的に。

 前提として。
 ADB環境の整ったPCが必要。
 Sweet側はUSBデバッグがONになっていること。
1211
 本家サイトからPCに
Pixelixel ExperienceのROMファイルをダウンロードします。
 「無印版」と「Plus edition」の二種ありますので、お好きなほうを。
 ちなみにワタクシはPlus editionを選択しました
 Pixelixel Experienceには専用のrecoveryが用意されていますので、ROMと同様にダウンロードしませう。
 この専用
recovery、本記事ではPE-recoveryと呼ぶことにいたします。
 ROMとPE-recovery、それぞれのファイル名は以下の通り。現時点における最新版(20211014)となります。

 ・ROM↓
PixelExperience_Plus_sweet-11.0-20211014-0429-OFFICIAL.zip

 ・PE-recovery↓
PixelExperience_Plus_sweet-11.0-20211014-0429-OFFICIAL.img

 各ファイルをPCにダウンロードしたら、SweetをUSBケーブルで接続。
 SweetをFastboot Modeで起動します。
1201
 次いでPC側の作業。
 下記のコマンドにてSweetにPE-recoveryをFlashします。

fastboot flash recovery ファイル名.img
1202
 ↑FlashしたPE-recoveryを起動して。
1203
 ↑Factory resetを選び。
1204
 ↑Format data / factory resetを実行。
1205
 ↑終わったらメインメニューに戻り。
 Apply UpdateからApply from ADBを選択。
 PC側では下記のコマンドを実行します。

adb sideload ファイル名.zip

 するとFlashがスタート。
1206
 ↑PE-recoveryの画面は、こんな表示に。
1207
 ↑PC側では進行状況を示す文字列がズラーッと。
 しかし。
 プロセスが47%に達したところでエラー。
 失敗?
 いえいえ。
 Install guideによりますと、これでOK
1208
 PE-recoveryはメインメニューに戻っているはずなので、Reboot system nowを実行。
 すると。
1209
 はい、来ました「ようこそ」の画面。
 StockROMにしてもeuROMにしても、MIUI系は初回起動の際にやたらと時間がかかる傾向なのですが、
Pixel Experienceはそんなに待たされなかったような気がいたします。
1210
 ↑ホーム画面。
1212
 ↑プリインアプリ。
1213
 ↑10月版を焼きましたので、セキュリティアップデートの日付も最新の10月1日。

 前述のように、今回ワタクシがFlashしたのはPixel Experienceの「Plus edition」。
 これ、「無印版」とはどこが違うのか?
 本来であればそのあたりを掘り下げるべきなのですが。
 ああすみません。
 そういう気があまり起きませんで。
 今回興味をそそられたのは、どちらかと言うと
 Pixel ExperienceよりPE-recoveryのほうだったり。
 ROM専用のrecoveryとはねぇ。
 これからはそういう傾向なのでしょうか。
 ホントこの世界、いろいろ動きがあって面白いです。

(太之輔)